詩蒐はまだ終わらない

 詩というカタチで、呟き、叫び、疾る (再びコチラに引っ越しました)

鱗一枚の涙

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薄暮のビルの狭間から
白い骨の魚たちが泳ぎ出す
ゆらゆらと街に透けて
私もまた軀から抜け出て
幽鬼のように街に揺れる

沸騰する怒り
凍てつく孤独
切り刻まれた痛み
何もかもが消えて
揺れるだけで
漂うだけで

ただ
鱗一枚の涙が熱く零れた

#フォエム52 「温度」