詩蒐はまだ終わらない

 詩というカタチで、呟き、叫び、疾る (再びコチラに引っ越しました)

石鹸係りの秘密

学校の蛇口にぶら下がっている
赤い網の中にレモンイエローの石鹸
赤の中の青味の黄色は
許しがたいほど気持ち悪かったが
わたしは石鹸係りになった
真新しい石鹸を使う機会チャンスができる
網目を汚す石鹸のかす
濡れてふやけた感触も
わたしには不潔なものに見え
触るとけがれてしまうようで
どうしてもどうしても嫌い
石鹸係りは小さくなった石鹸を
新しいのと取り替える
破れた網を取り替える
真新しい網の石鹸を
大胆に使うささやかな秘密



#詩人の本懐 「石鹸」