詩蒐はまだ終わらない

 詩というカタチで、呟き、叫び、疾る (再びコチラに引っ越しました)

音にならない

海の中は意外と賑やか
魚が岩をみ砕く音
遠くを走るボートのエンジン
私が吐き出すエアーの音に
大物が出たと叩く金属

悠然と姿を見せる大きなマンタ
羽ばたきひとつで20メートル
おごそかに静かに登場する

遠くから黒い陰りが近づいてくる
マダラトビエイの大きな群れ
40枚の飛行部隊

後ろから来たアオウミガメは
弾丸みたいな猛スピード
あっという間に遠くなる

海の中に棲むものは
水も潮も物ともせずに
私のことなど気にもせず

水の中で不自由な私
陸の上でも息苦しくて
言葉を吐けずに口をパクパク
声は誰にも届かない




#詩人の本懐 「音響」