詩蒐はまだ終わらない

 詩というカタチで、呟き、叫び、疾る (再びコチラに引っ越しました)

僕らは海を知らない

高い高い灰色の壁が続いている
向こう側に海がある
僕らはそれを見たことがない
優しい声 荒々しい声
僕らの海は声だけだ

山に登れば見えるという
素晴らしい
怖ろしい
美しい
憎い
人によって違う海
黒い 青い 暗い まばゆい
色も違って見えるらしい

子供らは山さへえっちゃなんね
ほれ 山はいっづも不機嫌だっぺ
昔 あすこん町で黒煙さ昇ってっから
へえった子はけえれねっかんな
ひいばあちゃんが言っていた

壁の上から朝陽が昇る
僕らの町では




#詩コン 「壁」