詩蒐はまだ終わらない

 詩というカタチで、呟き、叫び、疾る (再びコチラに引っ越しました)

ささやかな欲求

通い慣れた珈琲コーヒーショップ
どうやら閉店したらしい
熱帯夜を泳いできたのに
赤いドアには決まり文句
ご愛顧いただきありがとう

青い灯りに吸い寄せられた
古い小さなスタンドバー
こんなに暑い夏の夜には
ライムの効いたモヒートがいい

でかい仕事が終わったんだ
成功したかって 勿論祝杯
本当はどうだか知らないけれど
疲れと汗がベットリ貼り付き
クラッシュアイスに飛び込みたい

サラッと飲んでシャラっと帰る
ひとりの部屋に帰る道
ヒールを脱いで裸足になりたい
アスファルトが冷えてりゃいいのに

本当は誰かと話がしたい
朝見た猫の模様のこととか
天気予報が外れたこととか
コーヒー豆の薀蓄うんちくだとか
愚にもつかない話がしたい

いつもの夜の道すがら



#詩人の本懐 「夜道」