詩蒐はまだ終わらない

 詩というカタチで、呟き、叫び、疾る (再びコチラに引っ越しました)

パンツをください

お母さん
あなたが毎年支給してくれた
五枚の真っ白なグンゼのパンツ
ウェストにはマジックで
大きく書かれたフルネーム

ブカブカで厚手の白いパンツ
高価だっていうけどね
わたしは安くて構わないから
ジャストサイズのが欲しかった

痩せこけたわたしの尻はペタンコで
動くとパンツがずり落ちるのです
体操着からはみ出すのです
名前も飛び出てしまうのです

高校生まであなたがくれた
用をなさないデカパンツ
それをなんとか隠すのに
わたしは毎年苦心しました

頑張っても隠しきれない
黒くて大きなフルネーム

高校生に必要でしたか
脱いだら誰のかわからなくなる
あなたはそう言いました

そのシチュエーションがわかりません
生徒が一斉にパンツを脱いで
なおかつ混ざるのはどんな時か

そもそも
グンゼのデカパンツ
わたしの物に決まっています

時はバブル期
立派なグンゼ白パン
履いている生徒はわたしだけ

お母さん
あなたの戦中戦後は
いつになったら終わるのでしょうか

わたしは何歳になったなら
現代女性になれるのでしょうか