詩蒐はまだ終わらない

 詩というカタチで、呟き、叫び、疾る (再びコチラに引っ越しました)

黒い水流

目に見えないほど小さな悪意

通り過ぎた薄ら笑いの後に
軽く吐かれた言葉の内に
思わせぶりなまなじりの端に

どす黒い悪意が立ち昇って
どす黒い雨雲に出来上がって
どす黒い激流と成ってきて

露わになった悪意の姿
三月十一日金曜日
我が地も水もけがされた

畏れ震え怒りはし
都会の中をつんざく我が声

この声を聞け
喪った者の叫びを
下衆な者たちよ目せよ
ここに慟哭する我が居る

怒涛のように噴き出した悪意
良心の色に隠した悪意
お前もお前もお前もお前もお前も
全身が真っ黒じゃあないか

どす黒いお前を洗い流す
どす黒いお前も削り取る
どす黒いお前らを締め出した

小さな悪意の激流を止めたら
黒い陰りを呑んだまま
我一人がここに居る
我一人ではぐれたまま




#詩人の本懐 「蛇口」