詩蒐はまだ終わらない

 詩というカタチで、呟き、叫び、疾る (再びコチラに引っ越しました)

世間の掟

顔の左半分が
青黒くれ上がり
左目が開かず視界不良

鏡の中の私の顔は
試合に負けた
ボクサー以上の異形いぎょう

昨晩父に殴られた
学校に行けなくしてやると
集中砲火を浴びたっけ
理由なんか分からない

母が夜中に氷で冷やせと
ヒステリーを起こしたが
断固無視して放置した
どこまでもれてしまえ

今朝の母はまた怒鳴る
外へ出るな学校へ行くな
キイキイキイキイ叫んでる
つかまれた腕は振りほどく

暴力にも脅しにも
私は絶対負けはしない
むしろこれは好都合

この顔で学校へ行ったなら
センセイが何かしてくれる
そんな期待を抱えて歩く

電車もバスも
いつもよりか空いている
私の周りだけが空いている

どれだけ不気味に映っても
どれほどみにくく見られても
どんな不快をき散らしてでも
私は変形した顔を
堂々とさらして歩いていく

けれど
結局
誰ひとり
まともに声をかけてはくれない

センセイは横目で見たっきり
顔をそむけてそれっきり
一日私を避けていた

そういうことか
面倒ごとには関わらない
それが世間のおきてなんだ