詩蒐はまだ終わらない

 詩というカタチで、呟き、叫び、疾る (再びコチラに引っ越しました)

美しいもの

美しいものを見ると
切なくなる

夜明け前の浜辺
波打ち際の足跡
一匹のヤドカリ
水平線の淡い光

露に濡れる若葉
落ちるしずくひとつ
くさむらの奥の白い花
小鳥の羽根一枚

夕暮れの長い影
影絵になった街
色を残した稜線りょうせん
無人の細い路地

狂人の澄んだ瞳
灯台が照らす海
廃墟のような船
死に際の人の指

真っ白な細い骨
砕け散った硝子
蜃気楼の工場地
あいまいな輪郭

逆説的に
切ないものが
悲しげなものが
美しいのかもしれない