詩蒐はまだ終わらない

 詩というカタチで、呟き、叫び、疾る (再びコチラに引っ越しました)

2019-05-07から1日間の記事一覧

青い希死念慮

春の空を見つめてはならぬ 青く澄んでいれば尚 すぐさま飛びたくなるだろうビルの屋上 断崖の際(きわ) プラットホームに 湖の淵お前を手招く何物かが居る お前を欺(あざむ)く何物かが在るただ前を見て歩くがいい 大地を踏みしめ進むがいい いのちを抱き…

もっと狂気を

充分狂っているだろう いやいやまだまだ 欲望の底が見えないんだ 狂気を抱えて隠してるんだ 単純に言えば 絶叫の衝動 キャッホーって叫びながら あいつもあいつもあいつもあいつも 陽気に喉を掻き切ってやってさ スキップしながら 油を撒いて 歌って踊って …

孤独と平穏

今日も失敗したようだどうやら私は 性質がひどく悪いらしい 根性悪であるらしい今年はディベートで 二人泣かせた先週は相談にのって 友人を泣かせた今日は私が泣かなくて クラス中から責められた論理的に語ってみただけ 親切心で言っただけ 卒業用の涙がない…

ビルの上から

少年はビルから落下した高層ビルに囲まれて仰げば 魚眼レンズで見ているようで 空は小さく遠くにあって雑踏の中で立ち止まる私を 肩で突き飛ばしたサラリーマン バッグをぶつけた女子大生 通りすがりに舌打ちひとつ転んで座り込む私を レンズの向こうの知っ…

誰が悲劇のヒロインか

父の怒声は大きな音で 雷鳴みたいで中身が聞こえぬ頭はボコボコこぶだらけ 骨が床にゴツゴツ当たり 髪がブチブチむしられて 三半規管が拒絶反応 時々吐いて蹴り上げられる母の呪文は低い声 耳から入って内から蝕む 心をジワジワ侵食する 神経繊維をプツプツ…

パンツをください

お母さん あなたが毎年支給してくれた 五枚の真っ白なグンゼのパンツ ウェストにはマジックで 大きく書かれたフルネームブカブカで厚手の白いパンツ 高価だっていうけどね わたしは安くて構わないから ジャストサイズのが欲しかった痩せこけたわたしの尻はペ…

恐るべきこと

あなたが暴力を振るったとして 相手が黙って耐えたとしたら あなたは相当に怖れるべきです 用心に用心を重ねるべきです他人ならば 後をつけられているかもしれません 真夜中火だるまになるかもしれません学生ならば 食べるものに気をつけましょう 給食には毒…

げに怖ろしき者は

一匹の魔物が聞いた。 「あの人間をお前ならどこから食うかね」 二匹目の魔物が答えた。 「頭からだ。その方が苦しめずに済むだろう」 先の魔物が言った。 「残酷なやつだ。足からなら少しは長生きさせられるのに」 人間が叫んだ。 「お前らなんて生きたまま…