詩蒐はまだ終わらない

 詩というカタチで、呟き、叫び、疾る (再びコチラに引っ越しました)

3月の遠吠え

波の下に今もあるか 私を育んだ風景が バラバラの骨となって底に沈んで呼んでいるか 郷愁を掻き立てる 波の余韻を震わせて小さな頃に置いてきた私の欠片 穢された土の上に浮かび 今も海を見つめている行き場を喪くした魂の遠吠え 毎年春が来るたびに 帰りた…

◆ お知らせ ◆

一年近く、毎日更新してきた当ブログですが、 諸般の事情により、しばらくの間、極たまに更新する程度になります。 今後とも気長にお付き合いいただけましたら幸いにございます。 佐久 乱 拝

凍りきった皮肉

毒を帯びた言葉は霙 耳から皮膚から沁み込んで 日毎に体が重くなる 母の言葉が沁み込んで 夜毎に心を軋ませる 凍えて斃れた私の髪を 尚も母が毟るから 悪鬼の貌で毟るから 窖に逃げ込み鎧戸を閉めた その寸前 凍った心が皮肉を零した お母さん、 あなたはど…

君の幻に僕は

寒さがやって来たばかりなのに 君はもう春の中に生きている かじかんだ指で触れようとしても 君は消えて闇があるだけで 凍えた心を温めるには 幻の君は透き通って 悲しいほどに透き通って 涙の熱さを僕に知らせるんだ #フォエム52 「小春」

真夜中の散歩者

夜の帳が緩やかに降りて 優しい闇が訪れる 樹の葉も鳥も声を密めて 蕾が開く音が聞こえそうなほど 深夜散歩に出る君の足音は気配だけ夜の声しか聞けない君に 話し相手はいるのだろうか #詩コン 「声」